静岡県下田市蓮台寺河津鉱山のイネス石、菱マンガン鉱です。 水晶に伴った淡いイネス石、菱マンガン鉱はコントラスの良い標本です。美しい桃色を呈し、柱状の結晶が脈を埋めている様はとても美しい。一部水晶の結晶を伴います。 世界的にそう産地の多くない比較的稀産の珪酸マンガン鉱のイネス石ですが、この河津鉱山では多産しました。日本産のイネスは、1930年(昭和5年)に初めてこの産地から報告された記録があります。イネスとはギリシャ語で肉の筋という意味だそうで、独特の光沢とピンク色をした緻密な繊維状集合体で産出するため、この外見から連想し、名前がつけられたと思います。塊の空隙には細柱状の自形結晶が見られる事もあり、稀には放射状に結晶が集合し、毬栗のようになっている所もあります。現在では立入禁止になっていて、良品の入手は難しくなっています。 マンガン鉱物は空気中の酸素によって酸化して黒済みますが、全体には二酸化マンガン汚れはありません。空隙中に若干の汚れがみられます。 84×39×31mm 75.2g #イネス石 #菱マンガン鉱 #国産鉱物 #天然石 #原石 #インカローズ #河津鉱山 #水晶 #空隙 #マンガン