滃軒　遊環付吊鐘形茶注　常滑　昭和53年　メ045 二代　杉江滃軒「遊環付吊鐘形茶注」所感 杉江滃軒の作品には、手造り技術の最高峰を思わせるものが多いが、特にこの作品をもって、その感を深くする。 「遊環付吊鐘形」を思い立った造形構想の卓抜さもさることながら、欲・得にこだわらず、これほど巧緻な傑作品を造り得る職人が他におるだろうか。 釣鐘の上に座禅を組む達磨が亦、精巧そのものであることにも感嘆させられる。眼光炯々として俗世を睨む作出するのに僅かの手抜きもせず、極めて細かいところまで念を入れた一途の心意気がまざまざと表現されているように思われてならない。 高台（基台の部分）にまで気を配り透かしを入れている。茶器としての急須や茶碗類の高台は鑑賞上重要な部分とされているが、これほど細心な配意をし、しかもみごとに仕上げている作品は他にあまり見当たらない。 昭和51年10月、彼は手造り急須職人として「日本伝統工芸士」の資格を付与されたが、「名人住」の秝号はけだし当然であると思う。 昭和53年4月（に当方が書き留めたものです） 入手時期：昭和53年（1978年） 蓬莱堂 二代　杉江滃軒　故人　 日本伝統工芸士 常滑伝統工芸士会初代会長 急須のサイズ 7.5cm径　取っ手まで11.4　高さ8.7cm 箱 12.1☓12.1　高さ11.5cm 未使用のため透かしなどには少しのホコリがあります。 （当方の取り扱い） 発送は、少し大きめのカートンにてお送りしますこと、予めご了承ください。 過去のお取引で、品物の破損は一度もありません。 作家の方ご自身が「もう作れないので記念に」と買い戻しをいただくなど、ホンモノだけを取り扱いいたしております。 よろしくお願い申し上げます。 商品サイズについて。 ご案内の商品サイズは、当方が自分で測ったもので多少の誤差はご容赦ください。 多少の誤差を重視なされる場合はご遠慮のほどお願い申し上げます。 手造り陶器は、その作風から、突起や指紋、シミなど、作者が認めたままの姿で受け継がれていきます。気になる方はご購入をご遠慮ください。 長年大切に保管いたしてまいりましたが、箱、上紙、真田紐などは、ヨゴレなどがあります。また、茶器については使用しているものもあり、茶の跡があるものもあります。気になる方はご購入をご遠慮ください。